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手元にあった2016年春日山の冊子を見ると この年の外題は「太刀盗人」である
田舎から上京した侍が新市に並ぶ珍しい品物に見入っているすきに太刀を盗まれてしまうという筋書き
藤田健介君当時11歳 福原貫士君当時9歳らが好演
この時の榊持ちにその後役者で活躍する野坂陽君当時4歳 村井翔永君当時3歳が早くも登場している
陽君はその後役者として活躍 2017年「紅葉狩り」では 侍女 野菊を演じる この年 彼に続いて活躍する 野坂家 颯君4歳がすでに榊持で登場している
先の陽君は 11歳の2021年「義経千本桜 吉野山道行の場」で静御前を好演し 役者時代を全うする

「静御前の出立 」72.7×65.2cm 2021

 春日山 本町組 春日山 義経千本桜 吉野山道行   の場より

上の作で 右端 家来を演じたのが 野坂颯君9歳である

3年後の2023年 11歳となった颯君は 振付 岩井小紫先生のもと 颯爽と輝虎を演じる 私の新作「輝虎配膳」で中央に位置に描かれている 樋口家から登場した直輝君10歳 勘助妻お勝役 裕星君12歳と母越路役 は息のあった演技を見せている

2024年に12歳となった村井君は「釣女」で大名役を見事に演じる振付は 立花志十郎先生 私の新作2作目 「大名の夕渡り」3作目「大名一行の道行」に登場する

彼らに限らず、舞台に登場する少年たちは 幼少の頃から子供歌舞伎の世界に参加し シャギリの笛を吹けるようになり その中の何人かは舞台で花開くのである 役者を終えた後 町にとどまる多くの若者は若衆に加わり 曳山祭り全般を支える青年へと成長していく 

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